4月28日 薬医門修復工事完成間近
3月より山門の薬医門の修復工事をしており、
西門への迂回をお願いしてご不便をおかけしておりました。
大工さんのお仕事が終わり、足場が外れたので
本日より正面から入山していただけるようになりました。
この薬医門は、約200年前の門を昭和8年にお檀家さんのご寄進により
25㎞ほど離れた村より移築されました。
今でこそ簡単に25㎞はたどり着けますが、どんな大掛かりな
お引越しだったのでしょう‼
石畳の歪みはもとより、門の足元が崩れてくる心配があり、
耐震工事も含めて今回の改修工事となりました。
大工さんは、新伝統工法という昔ながらの釘を使わない技術を
頑なに守っている三浦創建さんで、毎日1時間半の道のりを
往復して下さっていました。
基の柱を切り取り、それに合うよう細かく微調整した新しい柱が
足されています。
3年前に本堂の茅葺屋根の工事の折に、この門の屋根も
手入れをしていただきました。
石畳もひとつひとつ石をどけて下地を調整し、
歪みのない美しい石畳へと。
柱を支える大きな石も、土の上にしっかり顔を出してくれました。
瓦も新しく。
壁は漆喰で。まだこれから3度ほど塗っては乾かし、という
工程を踏まなくてはなりません。
まだ全体の完成には至っていませんが、
茅葺屋根・新伝統工法の大工さん・瓦屋根・漆喰の壁・石畳
と5つの職人さんによる技術の総結集は本当に見事です!
職人さん方の連係プレーとそれを見守る設計士さん。
何だかとっても格好よかったです。
ぜひ門の歴史と、職人さん方の今も元来のやり方を
守っている技術を目にしてみてください。