獨股山 前山寺

未完の塔 くるみおはぎの接待

2018年

1月

初雪の 中でころがる 我と戌      法子
今春や 試験近づく この季節     まこを
初詣 願ひはひとつ 健康を       坂口浩
新春や 見上げる塔に 幸祈る     秀
日々早し 心静かに 初もうで     なおこ

 

2月

残雪に 雫光りて 前山寺     崎川晶子
残雪の 石段上り 前山寺     茂行

 

3月

六人で 初めて来たり 春の日に      光徳
梢なる 茅の甍や ひかり暖か        克俊

 

4月

梅の香に 喜び振り向く 祖母と母      佳奈
清々し 若葉を愛でる 長野の旅      明子
つつじ咲き 心華やぐ 前山寺
都心から 空気が変わる 前山寺     中山智貴
身体中 澄む音と共に 鳥の声      佑紀
三重の塔 藤の衣と 朝の風       みなかみ
今は亡き 妻と歩きしこの道を
息子と共に 歩みなつかし

 

5月

黙々と 苔のお手入れ 前山寺        てる子
前山寺 青葉若葉の ひかり舞う
くるみおはぎ 笑みがもどった 母娘おば     輝見子
ほととぎす 皆の声聞け もう少し       彰

 

7月

蝉の声 鎮める塔の たたずまい     山宙
山百合に 祈る言の葉 道けわし
昼つげる お腹波打つ 水面かな    ジェニファー
ぜんさんじ くるみおはぎが おいしいな
涼しげに 笑いゆれるよ 寺の木々

8月

晩夏なり 小さき塔を 胸おさむ     田原
前山寺 三重の塔や モクゲンジ
胡桃餅 こころ静かに 前山寺     長谷川 隆
静寂や 前山寺庫裏 くるみ餅      忠男
藤の塔 未完がゆえに 夢はせる
緑富む 目下にしずく 朝の寺
一日に たくさん寺を 巡ったよ
夏休み 今年の旅行は 長野県      片岡家
前山寺 友と訪れ おはぎ食べ

 

9月

雨あがり 塩田の里に 秋の風
野分あと 未完の塔に 薄日差し      愛子
中秋の 古寺に命の 鐘の音       井上明美
前山寺 塩田の里の 大銀杏       中村恵奈美
離るる地 最後の参拝 手を合わす     和幸
銀杏や 独鈷の山を 転がりぬ
木犀の 香導きたる 前山寺       辺見幸敏
床伏せし 妻の快気を 願いつつ
妻と来たりし 古寺に一人    辺見幸敏
幾度なく 訪ねし古刹 変わらずや
只変われるは 我身の老か    辺見幸敏


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